大きな事を語ることはかっこいい。でも、それが、何なのでしょうか。私は、たかが「夜回り」をただひたすら二十二年続けることしかできませんでした。たくさんの偉い人から、政治家からお褒めのことばは頂きました。でも、だれも・・・。別に彼らを責めているわけでもありません。大阪市長の橋下さんが、昨年私を批判したときも、別に彼を責めようとは思いませんでした。ただ、哀しい人だなと感じただけです。人には人の分があります。彼は、この国を動かす人で、私は、ただ夜の世界の子どもたちに寄りそう人。それが、お互いの分なのでしょう。
でも、私は、この二十二年間の夜回りと、八年間の子どもたちの相談への対応で、二十六万人の子どもたちと共に生き、彼らの多くが昼の世界に戻り、明日を笑顔でつくろうとしています。一人の人間が、ていねいに一人の人間と日々向き合うことでも、継続の中でこれだけ多くの人と関わることができます。
社会が大きくなりすぎたのかもしれません。でも、所詮は、一人ひとりの人間関係がすべての基礎となっています。一人ひとりを大切にできない社会に明日はありません。